×地方創生 ○地方破壊 ?

おはようございます、石井です。

月火と秋田へ行ってきました。
私の出身地である能代市で、会議をしてきました。

「バスケの街作り推進委員会」という会で、
能代市から委嘱された委員たちが、「バスケの街作り」を進めていったり、
どれぐらい進んでいったかを定期的にチェックするような会です。

この「バスケの街作り推進委員会」は
能代市民の他にも、慶応大学の先生や、
私のような東京在住の人などで構成されています。

この会があることで街作りが進んでいるかというと、
正直、実感はありません。

毎回アイディアは色々と出るのですが、
じゃぁ誰がどうやって実現しようか、となると
労力は基本的にボランティア頼み、
提供できるサービスも割引方向だったりして、
誰もがこれに飛びつかなきゃウソでしょ!といった
素晴らしい企画というのはなかなか出てきません。

ボランタリーな方向でもいいのですが、
中心人物にとても負担がかかっていたりして、
属人的な面が大きくなってしまうため、
その人が疲れてしまうと続かなくなってしまったりします。

翌日の地元新聞を見ると、
地方創生コンサルタントのことが書かれていました。
地方自治体では地方創生のために何をしたらいいのか、
どこの自治体もコンサルタントにお願いするため
コンサルタント不足なんだそうです。

しかしそのコンサルタント自身も、
うまく街おこしができた自治体へ秘訣を聞きに行っていたりして
誰のための何のためのコンサルタントなんだろうという感じです。

コンサルタントというのは相談役ですから、
相談する主体が何かをしようと決意していないと、
コンサルタントとしても、アドバイスしても誰も動かないという
のれんに腕押し状態になってしまいます。

それでもそれなりの結果を出そうとしているコンサルタントは、
なかなか辛い立場だなと思います。
なにせ何を言っても主体が動かないことには結果にならないのですから。

正直なところ、
事なかれ主義が強い自治体では主体にはなれないな、と思います。

いつになったら「主体」が動き始めるのか。

沈む泥船に、「これまで生きてきた地元だから」としがみついて、
ああ、もう完全に沈んでしまうという段階になって、
尻に火が付いてようやく動き出した例はたくさんあります。

経営破綻した夕張市も、破綻したから頑張れているわけで、
破綻しないでギリギリ低空飛行のままだったら、
今のような盛り上がりになったか疑問です。

そう考えると、地方自治体の尻に火をつけに行く、
「あんたたち、もういい加減ヤバいからね?」を実感させてくれる
地方創生コンサルタントならぬ、
地方破壊コンサルタントが必要なのかな?と思いました。

しかしただ破壊しても仕方のないお話で、
良い方向への変化を生み出すような
インパクトのある「破壊」が必要と思います。

外から人が入ってきて交流することや、
人が外に出て行って何かを持ち帰ってくるような、
そんな動きを加速するような仕掛けですね。

私はたまたま出身の能代市に関わっていますが、
これはどこの自治体でも通じる話ですし、
もしかしたら企業や個人でも同じかもしれません。

黙ってしがみついて、沈んでいくよりも、
むしろ変化を求めて、変化を受け容れる。

あらためて現時点で「バスケの街」の4年前を振り返ってみると、
まぁいろんなことが積み上がっていたりします。
少しずつでも動いてきているなぁと思いました。
もっと動きを加速しないといけない、
そう思いながら羽田に帰ってきました。

しかし秋田は涼しかったのに羽田に着いた瞬間の蒸し暑さ!
日が出ていなくても熱中症になってしまうことがありますので、
こまめな水分補給で、乗り切っていきましょう!

ではまた!

石井 一生